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噛まないアンブシュアのススメ 



マウスピースを噛んでも美味しい味はしません。
もうそろそろマウスピースを噛み締めてキーキーした音を出すのを辞めにしませんか。

マウスピースパッチは破れて仕方なく交換するのではなく、いつ頃から貼っているのか分からなくなって、衛生的に不安になって交換するような、そんな経済的な暮らしをしてみたくありませんか。
...

もちろん、マウスピースを噛んでも素晴らしい演奏をする方はいらっしゃいます。
しかし、あなたの出したかった音は本当にその音ですか。

ガラスを引っ掻くような音を捨てて、心地よい振動を楽しみにいらっしゃいませんか。

下唇の裏側が痛くて、おかしな保護材をかますような真似をせず済む、柔軟なアンブシュアを手に入れませんか。

何時間吹いていても顎や頬が疲れてしまうようなことのない、その代わり何時間でも吹いていたくなる豊かな音を手に入れにいらっしゃいませんか。

あなたの楽器がどこまで鳴るのか、その限界だと思うところを突き止めてみたくありませんか。

それは遠い遠い世界の話だと思ってはいませんか。

遠くても見えているのと、どこにあるかすらわからないのとでは、どっちを向いたら良いのかすら困ってしまうのではありませんか。

あなたの手に入れたマウスピースが、本当はどのような音を奏でることができるのか、知りたくはありませんか。

世間で評判の高い、ただ値段の張るばかりのマウスピースを分析することなくありがたがってはいませんか。

そしてそのおかしな形のマウスピースでおかしな演奏を繰り返してはいませんか。

余計に力がはいり、どうしようもなく音程が上ずる悩みを告白できないままではいませんか。

経済的だと造り物のリードを手に入れ、自らの表現に足枷を履かせてはいませんか。

やっとの思いで買ったひと箱10本のリードの善し悪しに一喜一憂し、大切な練習時間を浪費してはいませんか。

堰を切ったような怒りに満ちた乱暴なアタックのタンギングに終始していませんか。

優しく思いやりに満ち、端正に整えられたタンギングであなたの新しい音楽を吹き始めてみたくはありませんか。

なんだかわからない間合いの二拍三連を吹いて迷惑がられてはいませんか。

無茶苦茶に吹き散らかして、これがジャズだアドリブだフリーだと居直ってはいませんか。

ピッチが定まらなくてフラフラしているのをヴィヴラートだと言い張って、あなた自身を偽ってはいませんか。

拍の裏が取れなくてほかの人と演奏が合わないのを、これがこの曲のノリだよと他人と自分に言い聞かせて安心しようとしていませんか。

市販の楽譜に載ってしまった間違ったままの音を正しいと信じて、鵜呑みにして吹いてしまってこれで楽譜通りと満足してはいませんか。

すべての答えを、その手に掴みに来られませんか。
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category: 書き物

Posted on 2015/10/15 Thu. 09:00  edit  |  tb: --  cm: --