贋作

とある大学教授が、絵を名画そっくりに描いた。
それが世に出て、贋作だと叩かれた。
その教授は謝罪し、騒ぎは収束した。

この3行の顛末を読んでどう思われるだろうか。
名画に感銘を受け、自分もそのように書きたいと願い、憧れ、訓練し、
そっくりに描くことに罪があるのだろうか。


師のたまわく、これを排除してはならない。
この力こそが、文明を築いてきた力であるという。

アメリカ合衆国の都市を見るがよい。
NEW〜で始まる都市の如何に多いことか。
新天地を求めながらも懐かしき故郷を真似てみたのだ。

藝術家はまず真似なければならない。

謝罪した教授には哲学が足りなかった。
彼は信念なく「ただ真似てみた」から謝ったのである。

師はプラトンのイデア論まで持ち出され、私に諭された。
「この世の物質すべては唯一のものである。同じ人などいない。
 どのように真似てみても必ず違うものが出来上がる。
 恐れず、堂々と誰かを真似ればよい。」

つまりそれが、15年前の問いに対する答えであると説かれた。
「優秀な機械ではなく、なぜ不完全な人間が演奏をするのか。」

この答えは、演奏でいただいた。
ライブのはじめはコルトレーンが居た。
中ほどには、ベンウェブスターが居た。
最後にはグッドマンが居た。
しかし、どの演奏にも師の息遣いが宿っている。

誰の様でもあり、誰の様でもない。
不完全な師匠の、不完全な演奏がある。
その音が他の誰に出せようか。

最後に師は得意げに言った。
俺が死んだら、楽器や財産は残していかなくちゃいけないが、
(だから自分の録音物に興味がない、とも。)
この音楽はあの世に持っていけるんだぜ、と。

いつの日のことになるか、
もう誰にも再現できない、師匠だけの音楽。
それをさらに胸を張って真似る僕が居るのだろう。

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

2011年度版:サンタクロースへのプレゼントリクエスト

【原文は2011年12月に書かれたものです。】

早いもので、もうサンタクロースや正月の話がちらほら聞こえるようになった--
それだけ歳をとったということなのだろう。
1日、1週間、1ヶ月があっという間に過ぎてゆく。

このところの焦りに似た感情は、そうした時の流れを体が感じ取って
自分に残された時間の少なさに狼狽し産まれたものなのかもしれない。

ボクは呉服屋の次男坊として生まれた。
と言えば、「呉服問屋の若旦さん」みたいに想像するかもしれないが
現実はもっと厳しい。貧しい呉服職人の次男と問屋の若旦那では雲泥の開きがあろう。

父親が職人であるため手先が器用で、日常のあちこちでその器用さを発揮していたのを覚えている。

ボクは16歳で音楽の道に足を踏み入れた。
手先が父親同様にそこそこ器用であることはすぐにわかった。
もともと進学をして教師になることを希望していたが、高校を出る頃にはもうその気は微塵も残っていなかった。

たった一人。
相談する仲間も先輩も先生もなく、
まったくの独学でサクソホンを習得していったのである。

高校も3年生になろうかというころ、例に漏れず進路について考える時が来る。
音楽大学へ行きたい--

そういう思いがあったのは確かだったが、あまりにモノを知らなさすぎた。
もともと大学へ進学するつもりであったが、職人の家は決して裕福ではない。
兄がいたが高校卒業後、すぐに働いて家を出ている。そういうものだと思っていた。
また父親も頭のいい人であったが、やはり大学への進学をしていない。


大学というものを漠然としてしか知らなかったのである。
奨学金を得るなどの方法があるかどうかなど、思いも寄らなかった。
ボクは家の貧しさと、常に一人だったことからの無知のために音楽大学への道をあきらめた。



ボクは高校卒業の少し前からこれと惚れ込んだ師匠に出会いその業を習っていた。
業と言うよりは哲学を学んだのだが。それはまた別の話で。
音楽への道をより本格的に歩みだしたのは20歳くらいのときだったろうか。
そして縁があり教務に携わるようになり、いろいろな曲がりくねったながいながい道を経て今に至る。


サンタクロースがもし居るのであればボクに、4年間の大学生活をくれてやって欲しい。
どこそこの音楽大学をでました、などという肩書きには特に興味はない。
4年間の間、ただひたすらに音楽だけに打ち込むことのできるその4年間をボクにください。

そしてもしも、この日記を見る音大生がいたならば、---あとは分かるな?


そうやって独力で見につけた業は拙いかもしれないが、今日も一生懸命に防音室を満たしている。

この後に掲げた、発表の場を前にして。 ---言いたいことは言った。では練習に戻ろう。

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

何度も同じ夢を見る

真の政治家が不在だという話題になり思い出したので書きます。


実は僕、同じ夢を何度も見てるんです。


それは!



黒田京都市長誕生!


待って、帰らないで。最後まで聞いて;;


いや、本当に良く見るんです。この夢。


んで、市長になって何をやるかというと、
「君たち、政治とは会議場でやるもんじゃない!
さぁ、ネクタイをはずして街に出ようじゃないか。」と、

御池通りから順に市長は議員たちを連れて歩きます。

「君ぃ。このローソンはいかん、いかんよ」
「なにがいかんのですか、市長」

「ジャズがかかっとらんじゃないか!ジャズが!
なんだレコードプレーヤがないのか。
しかたない、補助金でせめて有線を引いてあげなさい。
あ、それから屋号は『ジャズローソン』に改めなさい。」


「き、君!この店はずいぶん広いカフェなのにどうしてライブをやっとらんのかね!?
けしからん。税金は倍にしなさい。ご近所の都合でどうしてもダメなのだったら、
せめてレコードを流しなさい。

今私が決めたんだがこの地域はニューオーリンズだから、
きちんとレコードを選ばないと罰せられますよ。」

などと言って京都の街を歩くわけです。

右京区とか、そういう区分はなくなりました。
ニューヨークとか、ウエストコーストとか、パリという区分に変わります。

レコードはきちんと選んでかけないと罰せられます。

義務教育の改革にも乗り出します。

すべての児童にアルトサキソフォンとコルネットのどちらかをマスターさせます。
貧しいものも富める者も分け隔てなく、一流の音楽教育を受けさせます。

また、少年刑務所は以前の倍に増やし、特別にコルネットを叩き込まれます。
一時は少年刑務所に入りたがり発砲事件を起こす児童が増えて社会問題になりました。

この楽器には京都市のマークが入っており、
その楽器はプロの演奏には使ってはいけません。楽器屋さんの保護のためです。

プロミュージシャンが全世界から集まります。
仕事を確保しなければなりません。

京都中のお寺を京都の右半分に移しました。
まんなからへんは、宿泊施設です。
左半分は、かなりの部分を更地にしてしまいました。


そして、市長の大変革が実行されます。

京都の左半分は、全部キャバレーにしました。
昼は従来どおり観光地として、夜はその名のとおりの不夜城と化したのです。


こんな荒唐無稽な改革がなぜか軌道に乗り、京都はそのイメージを一新します。
ジャズのあふれる、とても偏った地域になります。


不思議なことにまぁまぁそこそこの市民の支持を得ることができ、
黒田市長はボチボチ再選します。



良いことも悪いことも、いろいろあったけれど、突然黒田市長は死去します。

市長は新幹線から降り、京都駅八条口を出たところで、猛烈な反対派に狙撃されて死にます。

このNEWSは世界に報じられ、ジョシュア・レッドマンが弔電をくれます。


さらに、京都駅八条口には黒田市長の銅像が建ちます。
いつもそこで目が覚めます。


この夢、最初からここまでリアルではなかったのですが、
何度も見ているうちにここまで詳細になってきたんです。

今回はだいぶはしょって書いてます。本当はもっとずっと長く、ストーリーも凝っています。



だれか映画化しません?全米が泣くよ?

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

西山満氏のお言葉の記録。

nishi_sub 西山満
「毎日自分と対話すること」
10年5月10日

nishi_sub 西山満
「ジャズは学問ではない。学校はいらん」
10年5月9日

nishi_sub 西山満
「音楽も大事、でも一番大事なのは健康や」
10年5月9日

nishi_sub 西山満
「BLUESは人類への福音だ」
10年3月23日

nishi_sub 西山満
「自分を証明するな」
10年3月23日

nishi_sub 西山満
「明日はない今日勉強しようぜ」
10年3月23日

nishi_sub 西山満
「ジャズファンは本物のサウンドを求めておるのや」
10年3月22日

nishi_sub 西山満
「ジャズを通じて人生の真実を学ぶんや」
10年3月22日

nishi_sub 西山満
「いい加減な気持ちでやる音楽はジャズと言いません」
10年3月22日



----ご冥福をお祈りいたします。

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

西洋音楽概論?

アーティストという言葉が嫌いだ。

artist というからには「artなヒト」と訳すのであろう。

art ってなんですか。藝術ですか。そうですか。


それでは語り出そう。

artというのは、天上のモノ。 

そして、artistというは、預言者である。


つまり、天上の楽園にあふれる素敵なものを、そこを追放されたアダムの子孫であるわれわれ人間に伝えてくれる、橋渡しをするようなヒトのことをさすと学習した。

では、代表的なアーティストというのは、誰か。

それはたとえば、モーセであり、ナザレのイエスであり、マホメットである。

間違ってもその辺の客寄せパンダではない。


その昔、農耕が始まり貨幣経済が発達し、奴隷(働くヒト)と支配者(働かないヒト)が出来た。

労働とは、日本では美徳だが西洋では神の与えた罰である。

その話は長いから置いといて、とにかく働かないヤツが出てきた。

こいつはである。

人間と言うものは暇になると、いろいろと考える。

そうやってできていったものが学問であり、藝術である。

そもそも、日中ずっと奴隷をやっていて、天体観察なんぞ出来たモンではないだろう。

他人を働かせて、自分は何もしない。そんなヤツでないとできない。

しかも何世代にもわたって観測しているんだから、相当ヒマである。

そうして、学問というものができ、知識というものが広まり、蓄積され、利用されてゆく。

そのうちに、道徳というものも出来ていくし、精神というものの研究も進む。

哲学の発生と発達である。

藝術も、同じように発達していく。おもに非労働階級において。
(いまはまだ労働者の音楽について触れない。

彼らは、天上で奏でられるとされる音楽を天からの啓示(インスピレーション)を得て人間の理解できる形にあらわし、伝えてくれる役割を果たしていると考えられた。

およそ藝術に含められる彫刻、絵画などはおよそそのようにして、人々に伝えられていく。

預言者というものは「ヤハウエの言葉を人間に理解できる形にして伝えてくれるヒト」ということである。

ちなみにヤハウエというのは、強いて言えばヤハウエというのであり、本当の名はない。

本当に「ない」のかなんなんだかわからないが、「ヤハウエ」という名前が正式なモノではないそうだ。つまりあまりにも偉いので名前を呼んではいけないらしい。

われわれ人間が気安く呼べる名を持ち合わせていないというのだ。

そのヤハウエの世界の音楽なので、当然そのままではわれわれにとって、わからないモノである。

そこを「アーティスト」たる預言者が愚かなる人間にわかるように、翻訳しているということだという。



まぁ、アーティストと言うのは少なくともビ○ズとかコ○ロのことでは無いのは確からしい。

テーマ : LIVE、イベント
ジャンル : 音楽

リンク
カレンダー
12 | 2012/01 | 02
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
RSSリンクの表示
最新記事
カテゴリ
検索フォーム